2007年 06月 17日
昨日はニコがあの雑誌を持ってきてくれて、「載ってるよ」って教えてくれたから、どうも自分の顔や手が載っていることに気がいって、あのような記事になりました。しかしよく考えてみたら、僕の撮った写真が出ているということは、僕の作ったものが掲載されているということだなぁ、と。 写真の被写体・部品はUnruhwelleテンプの軸です。確かこのときは直径2.5mmの焼きの入った鋼からこの軸を削りだしました。 この棒の直径が2.5mm そして最後に来るのが、雑誌に掲載された写真の作業、Zapfen軸両端部分の磨きの作業です。Zapfenの直径がこのとき0.14mmで、その細い部分に超硬の円盤を押し当て、回転させながら磨きます。あまりに細いので細心の注意をもってやらないと間違いなく折れます。まぁ、皮肉っぽく言うとこの作業は、「今までの努力を水の泡にする作業」です、冗談じゃなくて。それほどこの磨きの作業は難しい。 これを撮ってからもう2年経ちましたが、それでも時計科の主任がこの写真を選んだということは、あれ以降、これほどうまくいった、面白い(時計屋にとっては技術的に面白い)写真がないってことですな(笑) 追記0619: tomさん 往復台、僕言葉間違いました、たぶん。このことを言いたかったのです。日本語で複式刃物台かなぁ?あくまで旋盤の話です。ベットの上に固定して半径方向、長さ方向に送りねじでバイトを正確に送るための台。これを使わせてくれるなら楽なのですが...バイト、超硬を使います。HSSでは1分も持ちません。しかし、非切削物の表面が比較的きれいにできるので、仕上げの時にHSSをつかうことはあります。それから片持ちです。心ブレを心配するのは最もですが、実際の作業では、それで困ったことはありません。ただ、確実に右側から仕上げていかないといけません。写真5枚目の状態で右側を再度手直しなんかしたら、当然芯ブレ、いやーそれ以上ひどいことになりますね(笑)保護メガネはしないです。した方がいいですけどね、品物が小さいから、メガネしたらよく見えないです。また見に来てくださいね。
by furtwangen
| 2007-06-17 07:50
| 手工業会議所@Freiburg
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