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シュバルツバルトな毎日

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2009年 01月 09日

300円の掘り出し物

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今日の景色。仕事場の窓から。
年末年始、ずいぶん更新をサボりましたが、まったく何もしてなかったわけではありません。AOLからの引越しに伴い、写真の移転をせっせせっせとしていました。この手動での作業はまだ終わっていませんが、今月末までにはどうにか終えたいと思っています。

年末、有楽町の国際フォーラム横で開かれた蚤の市に行きました。
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初めて行きました。思っていたよりも規模が大きくて、時計を専門に扱っている方が3人ほどおられました。しかし、どこも国産の時計を主に扱っていて、お値段もそれなりに張りまして、なかなか購入には至らず。

結局した買い物は、時計屋でない方のところで買った
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この時計。動かなくて、分針・時針が派手に錆びていて、ケースには緑青がふいていて、ベルトがなくて前面のガラスが壊れている腕時計(笑)。500円のところを300円にまけてもらいました。

300円ですから駄目もとです。なかのメカの部分がどうにか生きていれば、当たり。
しかし、Gehaeuseの錆び方が半端でなく、結局日本にいるときには裏蓋を開けられませんでした。針の錆び具合や蓋が開けられないところを見ると、なかに水が入ったりして、ひどいことになっているんだろうと、半ばあきらめぎみで、こちらに戻ってきました。

こっちに戻ってくれば、僕の部屋にはそれなりに蓋を開けるものがありますから、今日、万力に挟みながら開けてみました。
「おー、開く開く!」なんていいながら、蓋をぐるぐる回すと、
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ジャーン!出てきました、中のメカが。
錆び錆びのメカが出てくると思いきや、なかなか状態のいいメカのお出まし。
スイス製で、AS1187というまじめなメカです。調べてみると1950年代に作られたようで、ここまで素性がわかれば、300円かけて買った甲斐十分にありです。ルーペを使って見てもひどい錆びはないようですし、UnruhのZapfenも無事のようです。Gehäuseから取り外してみないと分かりませんが、ことによると、洗浄すれば直るかもしれません。Gehäuseの錆びはどうにか取れるでしょうし、ガラスは円いですから交換できそう。針をうまく取り外せて、新しい針に交換できればこの時計また使えそうです。

という風に、実際この時計が生き返るかどうか分かりませんが、そんなことを考えているだけでウキウキさせてくれる300円時計です。

0110:紅蓮さん
東京は人が多いですね。しかし、あの人ごみの中を歩くと、あー、日本に帰ってきたなぁ、と思う面もあります。300円時計、スイスで生まれて、バンドもなくなって、半世紀近く経って東京でゴミ同然に売られて、僕が買ったせいでまたドイツまで帰ってきた。そう思うとぜひ直してもう一度腕にはめて使ってみたい、この時計のためにも。

by furtwangen | 2009-01-09 08:03 | 時計メカ


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