2009年 01月 22日

リストラの現場

このブログに会社のことを書いてはまずいような気もしますが、表面的なことだけならいいかなぁ、と思って書きます。

前回の記事の終わりに書きましたが、今日は会社で大事な集会がありました。なんの集会だったかはあまり詳しく書きませんが、ともかくリストラが行われるということです。

リストラが行われること自体は、ずーっと前から社内のうわさで十二分に承知していました。さらにはその規模、人員削減の規模さえも、すでにおおよそ承知していました。集会に当たっての我々従業員の関心事は、「だれが削減の対象になるのか」です。

「だれが解雇されるのか」そして「どういう形で通知されるのか」

まったく胸を締め付けられるようなつらい集会です。削減規模は全従業員のおよそ25%。クビを切られる方も辛いですが、だれを切るか決めて、その人たちに言い渡す人たちも身を切られるように辛いと思います。そして、幸い残れる人も、諸手を挙げて喜べるはずもなし。生き残れるのは、クビになった犠牲者がいるからであって、そう思うとこの集会で誰一人、嬉しい気持ちになる人はいないはずです。

なにから書いたらいいか分かりませんが、まず結論を言うと、「だれが解雇されるか」はまだ分からない、ということです。しかし、もう削減対象者は確定しているとのこと。

まさか、「これから名前を読み上げられた方は解雇です!」なんて、みんなの前で発表されるわけない。どうなるかと思ったら、「自分が解雇されるか、出来るだけ早く知りたい方は、このリストに名前を書いてください。」ということでした。これに対する返事は、経営委員会(社内の労働組合みたいなもの)がする。

そう、もう委員会は知っているのです、だれがクビになるのか。だから、今日の集会では委員長のソンヤがずーっと泣いてました。我々ほかの者は、心配は心配だけど、ただ木偶の坊のように立って話を聞いている。しかし彼女は、彼女だけは知っている。このなかで誰が去らねばならないのか。

ソンヤは以前に何度か話してくれました。ここで働いている同僚というのは家族みたいなもんなんだと。こんな小さな町の会社なんだから、仕事場はただの金稼ぎの場ではない。喜びも悲しみも、ともに10年20年と分かち合う仲なんだと。

今朝はソンヤがわざわざ設計部にまで謝りに来ました、彼女が悪いわけでもないのに。「こんな事態になって申し訳ない。もっとプロフェッショナルな仕事をすべきだったとは思うが、雇用を守れなかった」と涙ながらに。いやー、ドイツ人には珍しい、泣いて謝るなんて。もちろん雇用を守れなかったのは経営側の責任で彼女はその後の処理を我々労働者側にたって本当によく助けてくれた。つまり彼女はそれだけショックを受けているんだな。

ちなみにソンヤは解雇されない。なぜなら労働組合員だから。この程度の削減規模で組合員を削減対象にしたらEGメタルが本気になって怒る。なんたって組合員は毎月組合費を払っているからね、こういうときに力を発揮するんだなぁ、と思いました。

ちなみに僕は組合員ではないので、削減対象になる可能性は充分あります。解雇されることになったら、ソンヤがいろいろな手続きについて手取り足取り教えてくれるでしょう。

もし僕が解雇されても、このブログは続けます。なかなか厳しいご時世でこの先どうなるか分かりませんが、いままでいくつかチャレンジするようなことをしてきましたし、そのつどブログで実況報告してましたから、その調子で解雇されても続けますよ。
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by furtwangen | 2009-01-22 07:58 | 黒い森の小さな町


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