シュバルツバルトな毎日

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2007年 03月 08日

挑戦と悪夢

今日はマニュエルに悪夢が起きた。
ミーリング加工で、品物の押さえが足りなくて、加工中に品物が傾いた。
この作業にたどり着くまでに、数え切れないほどの作業工程と材料や外注代の費用がかかっている。それが、一瞬でパー。悪夢はいつも一瞬だ。事あるごとにScheisseを口にする彼が、今日はもう言葉もなくそのまま工場を出て行った。作品提出まであと3週間。僕もまったく人のことを心配している場合ではないが、かれの今日の失敗は、時間的に挽回はほぼ不可能。もちろん当人にはそんなにストレートには言わないけどね。数週間前に悪夢を経験した僕には、彼の辛さが苦しいほど分かる。

しかし、ともかく時間がない。だから彼も僕も自分の理想を捨てて、ともかく作業をし続けるより他に道無し。もう、ここまで来ると作業は絶対に後退させてはいけない。だからどんなに加工に失敗しても、それまでに費やした時間と作業量をゴミにするわけにいかない。駄目になった部品も使う!修復して使う!理想を捨てて使う!ともかく前進あるのみ。

これで悪夢を経験したのは彼と僕。今日思った。二人に共通していることは、自分のマイスター作品に、設計や加工でなにか挑戦的な要素を含んでいるということ。せっかく作るなら何か試してみたい。この志自体は立派ではあるが、資格取得を最重要事項とするなら、少しリスクが大きすぎる。挑戦するから失敗も大きい。他の奴らはもうかなり仕上がっていて余裕綽々。つくりが実に無難で、何の工夫もないから大きな失敗も起きない。そんな作品を自分のマイスター作品と称して、よく恥ずかしくないなぁ、と思わせえてくれる世渡り上手な作品。

僕は現行のマイスター制度を完全に読み誤った。そしてたぶん彼も。いままで何度も「マイスター作品」という言葉を使ったけど、この言葉自体がこの制度を誤解させる最大の要因だ。いまのマイスター制度ではやらないで済むことは、周りの目を気にしないで、できるだけ何もしないのがよい。工具をもって作業をする時間があったら、試験要項を読んで、最低何をすべきか毎日机に座ってじーっと考えている方がいい。それが資格取得への最短の道だ。もし多少の工作欲が出て収まらないのであれば、極めて貧弱でつまらない、とても後で人様に「これは僕のマイスター作品です」なんて恥ずかしくていえない、そういう時計を努めて設計するに限る。人様に誇れる作品を作ることと資格取得は別問題。そのことを肝に銘じて計画を立てないと、後になって僕らみたいに大変な苦境に陥る。
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by furtwangen | 2007-03-08 07:58 | マイスター学校@Schwenningen
2007年 03月 07日

更新は忘れた頃にやってくる

ということで、気分転換ついでに久々のブログ更新です。

毎朝7時ちょっと前に起きて、SWR3(ラジオ)をつけると馬鹿テンションの高い二人の声が聞えてきます。こっちは寝起き早々体が重くて、ミューズリーを口にするのがやっとっちゅうのに、このカラッっと抜けるようなテンションの高さ。この受け入れがたいほどの明るい声、しかしながら、朝からこれだけ元気な声を出せるとは、やっぱりプロだなぁ、と思って、果たしてどんな顔した人間がしゃべっているのかと、いつもちょっと気になっていました。そしたら、最近バス停にその二人の写真が出てました。
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Micael Wirbitzky und Sacha Zeus
こういう顔した男がしゃべってたんだ!しかし彼らは朝からあのテンション、プロ中のプロだ!
今年SWR3は、カナダへの旅行を売りにしているのですが、ちょうど2年前だったか、タイで大津波の被害のあった冬は、タイへの旅行をせっせとプレゼントしてました。

今晩は疲れているので、あとは写真任せに。
a0207111_6384589.jpg日本から送ってもらった僕の旋盤。今まで食事に使っていたテーブルを旋盤のために。周りを新聞紙で養生して。
a0207111_6383471.jpg旋盤作業の基本のひとつ。両センター加工。芯が出る上に、加工中に取り外して、また両センターにはさんで切削を再開しても、芯が狂わない。

a0207111_6382376.jpg薄物の加工。僕の小さな旋盤でこの径の大きさはほぼ限界。薄物は直接つかめないことが多い。今回は真鍮の薄物の径よりも少し大きいアルミの材料でヤトイAufnahmeを作ってそれでつかんでいる。そのアルミのAufnahmeを三つ爪チャックで掴むと。

旋盤作業の場合、いかに品物をつかむか、三つ爪チャックでつかんでいいのか、径が大きくて普通にはどうにもつかめないとか、薄物はどうやって安定的に、かつ品物を傷つけないようにつかむかとか。下手につかむと、品物が吹っ飛んで怪我をしたり、途中で作業が行き詰ったり。品物をつかむ方法ひとつとっても、考えることが多くて、寝ても起きても旋盤作業みたいな生活になってしまいます。

今日はもう寝ます。
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by furtwangen | 2007-03-07 07:48 | マイスター学校@Schwenningen