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シュバルツバルトな毎日

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2006年 06月 29日

日時計を見つけてみよう!

W杯は30日まで中休み。
今日は、フライブルクへ行きました。

僕の住んでいるフルトワンゲンからはバスと電車で片道1時間半、交通費は往復で12.8オイロもかかるので、そう頻繁には行けません。
まずは、45分バスに揺られて、下界に降ります。
日時計を見つけてみよう!_a0207111_850153.jpg

見てください、この写真! いま、まさに雲の下まで降りてきたところです。この景色になるのにすでに15分くらいバスに乗っています。いかに、フルトワンゲンが辺鄙なところにあるか、おわかりいただけると思います。僕は、この雲の上で、日本人としてひとり、3年間も住んでしまったのです!

さぁて、ここからフライブルク大聖堂の写真。
日時計を見つけてみよう!_a0207111_8505120.jpg

朝市です。ちょっと曇っていました。(右、大聖堂)

日時計を見つけてみよう!_a0207111_8513942.jpg

大聖堂はいま、大変な工事中です。この聖堂ではいつもどこか修復作業をしていますが、今回のはかなり大掛かり。(写真をクリックすると、もうちょっと大きな写真で見られます)
すぐ近くには、この大聖堂専門の修復工場(こうば)があります。

日時計を見つけてみよう!_a0207111_852278.jpg

これが、僕ご自慢(笑)の大聖堂の時計です。時針しかないシンプルな時計ですが、なかなか上品な文字盤でしょ。(写真クリック!)

日時計を見つけてみよう!_a0207111_8535328.jpg

教会で針の付いた普通の時計を見つけたら、ついでに日時計も見つけてましょう。見つけたらその外壁がほぼ南を向いていると思っていいでしょう。ちなみにこの写真には2つの日時計が写っているのが分かりますか。




一つは、
日時計を見つけてみよう!_a0207111_854486.jpg

外壁に直接設置されている日時計。
この日時計は「普通」の日時計で、太陽がその場での天頂に上り詰めたときに、Gnomon(影を与える棒。Schattenwerferと普通はいいます。)の影が文字盤の12時を示すように作られています。そして、影が文字盤に示す時間から、我々が実際に使っている標準時(ドイツの場合、中央ヨーロッパ標準時)を、ちょっとめんどくさい計算の末に、知ることができるようになっています。

そして、もう一つが
日時計を見つけてみよう!_a0207111_855207.jpg

僕はキリスト教徒ではないので詳しく知りませんが、これは中世の時代のもので、お祈りをする「時」を知るための日時計(Betzeituhr)です。この時計では、たとえば、10時とか2時半なんていう具体的な時間の数字はどうでもいいんです。地球の自転軸が何度傾いていようが、季節によって、昼間の長さがどう変ろうが、知ったこっちゃない。外壁にGnomonを垂直に突き刺して、その下に半円を描いて、それを5等分でも7等分でもしておけば(それは、一日にお祈りする回数に依ります)、お祈りをするタイミングがわかるだろう、という実に素朴な日時計です。

ヨーロッパ旅行をなさることがおありでしたら、ぜひ探してみてください。
目を凝らしてみると、教会の外壁に迷彩的に隠れている日時計が案外あるものです。

by furtwangen | 2006-06-29 06:30 | 時計学校@Furtwangen


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