2006年 10月 15日
昨日の続き。 これはネジ回し。ドライバーともいいますね。特にこの写真のような先の細いのを精密ドライバーといったりします。これをドイツ語ではSchraubendreherといいます。意味はまさにSchrabuen(ネジ)dreher(回し)です。このねじ回しのことを昔は、そして今でも時々、Schraubenzieherといいます。ziehenという動詞は「引く」とか「引き抜く」という意味です。だから分からないのです、なんで昔ねじ回しを、Schraubenzieherと言ったのか。こちらの人に聞いても、誰からもはっきりした答えが返ってきません。ねじ回しを使ってネジを締めたり、緩めたりするときに、「回し」たり、ねじ回しの先がネジ頭にある+や-の溝を傷つけない(なめない)ように「押し付け」たりしますが、「引」いたり(釘じゃないんだから)「引き抜く」ことは普通しないです。druecken押すという意味の単語を使って、Schraubendrueckerというなら、まだ理解できます。ですが、こんにち使われているネジやねじ回しの発想からは、どうがんばってもZieherにはならないと思うのです。だから、一つ考えられることは、昔、ネジが使われ始めた頃のネジが、いまとは、形や用途が違って、いまの人にはちょっと想像できないような何かがあったんじゃないかということです。昔の人の作業方法やその苦労というものは、工作機械や刃物の材質が非常に良質になった現代の人には、想像もつかないことがあったんじゃないかと思うのです。 まぁ、ということでいまはSchraubenzieherは間違った呼び名というふうに学校では習います。(それくらい、工場で実際に作業しているときにはよく耳にします(笑)) 1015追記: H.Suto様 ろくろ と読むんですね。すごい漢字ですね(笑) なるほど、「締める」ですか。例文参考になります。 でも、Schraubenzieherという言葉がだんだん使われなくなると、「締める」という意味で使われる場面がまた一つ減って、段々とそのニュアンスがなくなってくるのかもしれませんね。僕の手元にある一番大きな独和辞書、小学館の大独和にも、もうその意味が載ってないです。
by furtwangen
| 2006-10-15 07:43
| マイスター学校@Schwenningen
|
アバウト
カレンダー
最新の記事
記事ランキング
カテゴリ
全体
黒い森の小さな町 社員食堂 時計学校@Furtwangen マイスター学校@Schwenningen 手工業会議所@Freiburg ドイツの時計学校への進学 プロフィール 野鳥 Vögel 月・天体 Mond 自然 Natur 時計メカ 未分類 以前の記事
2016年 08月 2015年 10月 2015年 08月 2015年 04月 2015年 03月 2014年 12月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 05月 2013年 11月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 04月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 04月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 その他のジャンル
|
ファン申請 |
||