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シュバルツバルトな毎日

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2009年 01月 11日

井の中の蛙

家の一番近くにあって、仕事帰りに寄れるところにLidlがあります。そこに白菜が置いてあるので、最近はそれを買ってきて、それとベーコンで白菜スープを作っています。
井の中の蛙_a0207111_8374378.jpg
スープ一回に使う白菜の量。生だったら一度にこんなにたくさんは食べられませんが、スープでふにゃらかせれば食べられる。こっちに持ってきた栄養の本によると、白菜はそもそも中国のもので、たいして栄養価は高くないが、ビタミンCが比較的多いと。だから冬に鍋物で白菜をいただくと体にいいのかなぁ、と思いました。

さて、今日の主題はここから。

前回白菜を買っているときに会社の同僚に会って言われました。「あんた、それで何するの?あたしはそんなの食べたことない」と。翌日会社に行ったら「お腹壊さなかったか?」と他の同僚も巻き込んで話題になりました。

白菜食べてお腹壊す??。そんな話聞いたことないです。そんなことってあるんでしょうか。

僕の想像では、そもそも白菜というものはドイツにはない。最近になってアジア的な食材が輸入だか生産されて、店頭に並ぶようになった。しかし、この深い森で外界と遮断されたような小さな町の人たちは、そういう新しい食材を買って試してみるという気概がない。白菜はドイツ語でChinakohl中国キャベツという名前で売られています。つまり名前からしてよそ者な食材。こっちの人にいわせれば、どう調理していいのかわからない変な食材というところでしょう。

僕がここで言いたいのは、ここの人たちってなんて保守的なんだろう、ってことです。なんで買って食べてみないんだろう。アジアンショップや日本食材店でしか売ってない食材ならまだしも、LidlやAldiみたいな超メジャーなスーパーにあって、それでも一度も食したことがない。なのに偏見だけは一人前にもっているから、「お腹を壊さなかったか」というネガチブなことだけは言える。「うぇ~、私はそういうの駄目」と臭いものを払うような手つきで、白菜を嫌がっていました。

以前、別の同僚に柿をプレゼントしたんです。これもLidlで売っているから彼らも安心して食せるだろうし、ちょっと日本的な食材で面白いかな、と思って。しかしプレゼントして分かったんだけど、それまで誰も柿を買って食べたことがない。マジ?って思いましたよ。だって柿って普通のスーパーでも、そこら中で売っているでしょ。それも売られるようになってから数年は経っている。値段も高くないし、1つからでも買える。なのにいままで一度も試したことがないなんて!

本当にここの人は保守的というか井の中の蛙。なんというか、森と雪のせいで外界と遮断されているのをいいことに、自分の世界に篭って、それより外のものはネガチブな面しか見ない。そういう遺伝子を受け継いで、育てられてきたんだろうと思います。先週こんな言葉を聞きました。
「シュニ・ポン・ザ」
シュニッツェルとポンフリッツ(フライドポテト)とザラート(サラダ)
こういう保守的な人たちからこういうメニューの略語を聞かされると、「あ~、この人たちはこの「シュニ・ポン」の世界から一歩も外に出られないんだろうなぁ、って思ってしまいました。

0112:ちんころさん
>...と言ってどうしても口に入れようとしません
わかります、その状況(笑)
> ドイツ人は知らないものには手を出さない
そう、それを言いたかったんですよ。うまくまとめてくださいました。

0112:なおこさん
都会なんですよ、なおこさんの住んでいらっしゃるところは。例えば、大きな街の日本料理屋に行くと、当たり前のように箸を使っているドイツ人がいますけれど、あーいう状況は僕の町では考えられないです。お箸をギュッと握っただけで、もう「異文化体験!」って感じでそこら中の話題になりそうな感じです。僕のところにはNordseeの寿司もない、あるのはAldiの冷凍寿司くらいです、そういうところです。

まさみさん
ね、なにも、納豆やべったら漬を食べてみろ、って言ってるんじゃないんですよ。AldiやLidlにもあるKakiや白菜を食べてご覧っていう話なんですよね。まったくドイツ人っていうのは精神が硬直化している。

0114:なおこさん
たくあんですか!では今度、おいしそ~にたくあん食べてみますよ、ドイツ人の前で。イチジクのジャムとパルメザン、後で絶対に試してみます。バルサミコは僕も好きです。

by furtwangen | 2009-01-11 08:24 | 黒い森の小さな町


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